トランプ記憶でタイムを縮めるアドバイス11選

HiRoさんがブログでトランプ記憶のタイムを縮めるアドバイスを書いていて、触発されたので僕も書きます。こういうのはたくさんのプレイヤーが書いた方がいいんです、きっと。プレイヤーの数だけ解があって、どれかが参考になります。

こんなマニアックなことを書いても需要がある世の中になったんですね。とかくこの世は生きやすいです。

 

一応前提として、トランプ1分目指すにはどうしたらいいの?という質問があって、それに対する回答というスタンスをとります。なので、場所法や変換術の説明を一からすることはしません。やり方は分かっていて、時間をかければトランプ52枚を覚えられるけど、もっとタイムを縮めたい人向けです。

 

 

タイムを縮める方法を「精神面」「技術面」「環境面」の3つに分けて説明します。一番力を入れて書くのは「技術面」なので時間ねぇよって人はそこだけ読んでくださいな。

 


精神面

 

精神は大事です。メモリースポーツはメンタルスポーツです。精神状態によってかなりパフォーマンスは変わります。根性論は嫌いなので根性論の話はしません。

 

アドバイス①:そもそも壁なんてない

そもそも壁なんてないんです。確かに伸び悩む瞬間はあるんだけど、それは壁ではない。もし自分で壁だと思い込んでるなら、その思い込みが一番の成長阻害要因です。

トランプ記憶で言われがちなのが「5分の壁」や「2分の壁」、「1分の壁」などでしょうか。僕もたまに使ってしまうのは自戒なのですが、こんな壁は存在しません。考えてみてください。なんでそんなキリの良い数字が壁になるんでしょうか。おかしい。しかもみんながみんなそのタイムで成長が止まるって変ですよね。

これらの壁は先に概念が生まれてしまって「n分超えるのは大変なんだな」と思い込むが故に脳がストッパーをかけている妖怪です。

 

陸上の100m走選手がみんな10秒を切れなかった話と同じですね。

 

壁なんかなくて、自分にとっての停滞期がたまたまそのタイム付近に存在しているだけです。何も気にする必要はありません。

壁ではなくて目標にしましょう。

スピードカードというトランプ記憶の正式競技では制限時間が5分なので、5分が目標になったわけです。それより先は自分で目標を決めましょう。目標はキリ良くしたいのが人間のサガなので1分とか2分とかになりますね。繰り返しになりますが、これらの数字は目標であって壁ではないです。壁になりそうなら目標を「2分8秒」とかにしてください。

 

 

アドバイス②:成長は線形ではないことを理解する

トランプ記憶のタイムの成長グラフは、基本的に1次関数にはなりません。

一気に伸びるときもあれば、停滞したり、時にはタイムが落ちたりする時もあります。もし、「最近全然タイム伸びないやん才能ないんかな」と思っているんだったら、それは杞憂です。当然です。そういう時期はあります。俗に言うプラトー状態ですかね。

特に、トランプ記憶は変換と場所に置くという2つの作業が絡み合っているので、やればやるだけ順調にタイムが縮まるというわけにはいきません。

 

成長は線形ではないということを理解しましょう。そうすればいつでも慌てず、焦らず、落ち着いて練習に臨めます。結果良いスコアがでます。ちなみに僕のトランプ記憶の成長の度合いは、去年までですがこの記事に載っています。

 

今回の話は多分「どうやって自己ベストを縮めるか」という話なので、少々余談になりますが、「全般的なタイムの縮め方」の話もここでしておきます。全般的なタイムというのは、なんでしょう、平均というか「その人が出せそうなタイム」です。期待値ですかね。

記憶の大会は自己ベストを競っているわけではなく、その場で出たタイムを競うので、安定性が大切になります。「100回に1回めちゃくちゃ良いタイムが出る選手」は弱い扱いになります。「安定してそこそこ良いタイムが出る選手」の方が基本的に強い。

 

で、その視点に立ったときの成長のさせ方なんですが、僕は常にこれ↓を意識しています。

 

 

現状のレベルを一番上のような形だとします。

横軸はタイムです。右に行くほど早いです。Maxはその時出しうる最高の早さです。つまり自己ベスト。

縦軸はそのタイムを出せる確率です。一応正規分布に従った形になってますが、気にしないで良いです。μは期待値、まぁ平均です。その人が出せるであろうタイムがμです。もちろん自己ベストを出せる確率は結構低いのでμはMaxよりは遅くなります。

 

 

で、これをどう成長させていくかと言うと、まず、Maxを伸ばすことだけを考えます。真ん中の図ですね。安定性を崩しちゃいます。結構攻めることになるので、Minはより遅くなってしまうことがあります。Maxが早くなって、Minが遅くなるので、平均μのタイムは変わりません。なので、ぱっと見強さは変わらず、むしろ不安定になっているように見えます。しかし、この段階は必ず必要です。

 

そこから最後に分散を小さくする練習をします。安定させていくということですね。この時、自己ベストを更新する必要はありません。Minをなるべく右に寄せていき、山を戻すのです。こうして、元の山と同じ形にすれば、全体的に早くなって、μも早くなるのです。結果、大会で出せるであろうスコアも良くなります。

 

文章にしてこの一連の流れをまとめると、「まずはブレても良いから多少無茶して自己ベストを更新することだけを考えて、更新出来たら、タイムが全体的に安定するように戻していく」という練習方法になります。これをひたすら繰り返していく。

 

はい、ちょっと余談でした。精神面というより、練習の仕方、意識ですね。トランプ記憶もこれに沿ってやるとタイムがぐいぐい伸びていきます。自己ベストだけとにかく伸ばしたい、大会は関係ないって人には全く必要のないアドバイスでした、すみません。

 

 

 


技術面

 

トランプ記憶に関する技術は大きく分けて、トランプを見て予め用意した具体的なイメージに変換する「変換」と、変換したイメージを場所法によって置いていく「場所」の2つがあります。それぞれを分けて見直していきましょう。

(ただ、ここがめちゃくちゃ記憶力競技の面白いところなのですが、この変換と場所の2つの技術は独立した事象ではなく、少し絡み合っているのです。スーパーマニアックなので伝わらないかもしれませんが、純粋に「タイム=変換にかかるタイム+場所にかかるタイム」にはならないんです。わぁ不思議!なんでかは僕もよく分かりませんが、たまに「タイム < 変換にかかるタイム」になるときがあります。意味が分かりませんね。場所に置いた方がただ変換するより早くなるときがあるんです。しかしこれは超マニアックな話なのと僕自身説明できない現象なので今回は飛ばします。)

 

じゃあまずは変換について。

アドバイス③:その時一番苦手な変換を改善していく

変換を1度決めたからと言って、一生変えないというのはあまり得策ではありません。変えすぎたら分からなくなりますが、躊躇なく変えていって良いと思います。僕は未だにちょいちょい変えています。

特に紛らわしい変換や、よく間違える変換は変えましょう。それだけではなくて、例えば「ボール」と変換するのは決まっているけれど、うまくいくときといかないときがある、なんて場合は「どんなボールに変換するか」を決めちゃいましょう。そのイメージがうまくいかないなら、しっくりくるまで色々試してみてください。どんどん最適化されていきます。

「変換するイメージ自体を全く別のものにする」あるいは「変換するモノは変えないが、モノのイメージを固定化する」の2パターンの改善方法があるということですね。

 

大事なのはこの改善を1回だけで終わらせないということです。「その時一番苦手な変換を改善していく」のがアドバイスでした。どういうことか。

52枚のトランプ、それぞれに変換があるので、「トランプの変換しやすさ1位から52位まで存在している」という状態になっていますよね。そりゃそうです。例えばハートの3が一番得意で、スペードのKが一番苦手で52位みたいな感じです。

この時、まず一番苦手なカードから変換を見直して、改善していきます。スペードのKを違うイメージにして、一気に1位に踊り出したとしましょう。めでたいですね。そして、さっきまで51位だったカードが一番苦手カードになってしまったので、次はそいつを見直してあげます。これを繰り返します。そうするとどうなるかと言うと、いずれ、「昔は1番得意だったハートの3が、今では52位」ということになるんです。そうなったらハートの3も見直します。昔得意だったカードが、成長していくにつれて「相対的には苦手」になっちゃうんです。

これを放っておいて、「ハートの3得意だし、こいつはずっとこのイメージでいいや」って思って何も改善しないパターン、多くないですか?それだと成長はいずれ止まります。

見直すことは最低限しましょう。モノごと変えなくても、もっと良いイメージにできるかもしれません。常に「今一番苦手なカードを相対的に探し、得意に変える」という意識を持つと成長が途切れません。昔の得意が今も得意とは限りません。ずっと改善点を探す意識を忘れずに。

 

 

アドバイス④:デフォルメする

変換したイメージはデフォルメします。特徴を極端に抽出することで、イメージを描くタイムが縮まり、思い出せる精度は上がります。リアルなイメージを思い描くことは僕はほとんどありません。どんどんデフォルメされていって、「そういう概念のものがそこにあるなぁ」という感覚で覚えています。

例えば、僕のハートのJは「針」です。これのイメージは「細くて小さくて鋭利なものが大量にある状態」です。針1本を想像することはなく、針が持っている「細くて鋭利」という特徴をデフォルメしています。思い出すときは「ここに細くて鋭利なやつがたくさんあったな、あー針だな、だからハートのJだ」というような思考回路で解答していっています。

他の例ではスペードのAは「スイカ」です。でもスイカをイメージすることはなく、「丸くて大きいもの」がそこにあるイメージをしています。極端に特徴だけが抽出され、「それっぽいニュアンスのものが場所にある」という感じになっています。

デフォルメされたニュアンスが場所にすこーーーしだけ残っていて、それを手掛かりに元のカードを思い出すのです。これならタイムが縮まります。

 

この時注意しないといけないのが、デフォルメで同じ特徴が抽出されては困るということです。「丸くて大きいもの」が仮に2つある場合は必ずどちらかを変えないと間違えます。こうやって見直して最適化していきましょう。

 

 

アドバイス⑤:変換術を自分で作ってみる/変えてみる

場所法は基本的に誰もが使わざるを得ない技ですが、変換術に関しては正解はありません。何を使っても早い人は早いです。PAOシステムも「今のところは結構効果的な技」とされているだけで、多分何年後かには廃れている技術だと思っています。10年後には誰も使っていないと思う。

変換術なんてそんなもんです。だから、行き詰ったら変えてみるのも手です。自分で生み出しちゃうのが一番良いと思います。でも一から生み出すのが大変だからみんなPAOか2カードシステム使うんです。僕はPAOに限界を感じて、PAOOを生み出しました。マイナーチェンジではありますが、かなり自分にフィットしていると思います。ただこれは僕にとっての「現状の最適解」で、あなたにとってどうかは知らない。それは自分自身が一番分かるはずなので、変換術を見直してみてください。

 

一回自分で新しく変換術を作るか、ちょっと違うものに変えてみて、もし上手くいかなかったらまた戻せばいいんです。気楽に行きましょう。回り道のようでもそういう経験が成長につながります。

 

記憶力競技の良いところはその自由さです。覚えられれば何でも良いんです。練習しているうちに凝り固まってしまう頭をたまに開放させてあげてください。

 

 

アドバイス⑥:動画を撮る

自分が覚えている所の動画をたまには撮って、見直してください。

ここの変換が遅いな、とか、目つぶっちゃってるな、とか色々分かります。スポーツ選手が自分の動画を見て動きを直すように、自分のトランプ記憶の動きを見て直しましょう。あるいはトップ選手の動画を見て、参考にしてみてください。

これはすぐにできるアドバイスでした。

 

そろそろ場所に関するアドバイスに移ります。

アドバイス⑦:苦手な場所にストーリーを付ける

変換に苦手なカードがあったように、場所にも苦手な所はあるでしょう。その場所を見直して、変えるか、磨くかしてください。磨く方法として、予めストーリーを付与してあげるというテクニックがあります。「この場所に置くときは、必ず置くイメージがこうなるような話にする」というのを決めておくんです。

例えばキッチンが苦手だったら、漠然とキッチンにイメージを置くんじゃなくて、「蛇口から1枚目のカードのイメージが出てくる」なんていうように決めておきます。そうしたらどんなカードが来ても自動的に動きが出て、覚えやすくなります。場所にストーリーを付ける話は以前記事でも書きましたね。

 

このように、場所もちょっとずつ見直して、苦手なものを改善し続けましょう。どの場所もスーパー完璧だぜってなったら相当強くなっているはずです。

 

 

アドバイス⑧:得意な場所を2つ用意する

これかなり大事かもしれません。この場所だったら自己ベスト狙える!っていうレベルの得意な場所を1つではなく、2つ作ってください。そして、それを交互に使って練習します。

この方が圧倒的に自己ベストが出やすいと思います。色んな理由がありますが、マンネリ化しないのと、ゴーストが残らないのが大きいのではないでしょうか。ずっと同じ場所で練習していたら、前のイメージが残っていたり、なかなかタイムが伸びない時に焦ってしまいます。使う場所を変えて練習するのは結構良い方法です。

1日に2回練習しろと言っているわけではありません。別に1日1回で十分だと思いますし、何なら週に1回でも良いかもしれません。もちろん多い方が成長の速度は早いかもしれませんが、人それぞれです。僕も始めは週1回しか練習していませんでしたが、タイムは着実に縮まりました。無理に練習するのが一番良くないです。

 

週1回だったとしても、交互に場所を使ってくださいね。

 

アドバイス⑨:とにかく場所に強く置く

アドバイスっていうか当たり前なんですが、場所に強く置きます。具体的な数字で言うと、リコール(解答)の時に、場所からすぐにイメージが思い出せるのが8割以上になるようにしましょう。

解答方法として、「場所から思い出す」「カードを52枚分試してみてしっくりくるのをいれる」「消去法で残りの中から一番それっぽいのをいれる」の3通りありますが、絶対「場所から思い出せる」ように意識してください。

そしてその割合が8割を超えるのが理想です。その精度を保てていると、どんどんタイムは縮まると思います。これができるということは解答時間が結構早いということです。解答時間の早さは結構重要です。

 

場所から思い出せるくらいの強度で場所に置きましょう。強く置けない場合は変換が悪いというより、場所への置き方が悪いです。場所自体にストーリーを付けるか、もっとありありと情景が思い描けるような練習をしましょう。

 

技術で特筆すべきはこんなところです。最後は環境面。

 


環境面

 

精神と技術は整いました。後は最高のパフォーマンスを出すための準備です。

 

アドバイス⑩:自分が集中できる環境作りをする

人によって集中できる環境は違います。全くの無音が集中できる人もいれば、ある程度雑音があった方が集中できる人もいます。視界の遮り度も集中状態に大きな影響を与えます。

今までずっと同じ環境でしかトランプ記憶をやったことがないという人は、覚える場所自体をちょっと変えてみましょう。

家の中でも部屋を変えてみるとか、出先でやってみるとか、色々試してみてください。こういう気分転換が良いスコアにつながったりもします。

 

やる場所の変化だけでなく、身のまわりも色々試してください。特に耳栓とイヤーマフ。耳栓が合う人、イヤーマフが合う人、両方付けが合う人、何もつけないのが合う人、それぞれいます。とりあえず試すだけでも良い変化があるはずです。意外とこういうのがバカにならない。

視界で言えば帽子を被ったり、サングラスをかけたりなどがあります。

 

本番に強いっていうタイプの人は敢えて誰かに見られている状態を作るのも手ですね。毎回人に頼むわけにも行かない場合は、スマホで撮っておくだけでも見られている意識があって良いですよ。

 

 

アドバイス⑪:ルーティーンを決めておく

集中状態に持って行くための技です。

トランプ記憶の前に必ず変換練習を2周する、指くるくるする、水飲んでからやる、何でも良いですが落ち着けるルーティーンを決めておけば、毎回集中状態に持って行けます。

場所を予めたどるとか、耳栓をするとかもルーティーンになっているんですけどね。

あまりがちがちに決めすぎると、ルーティーンやり忘れたときに慌ててしまうのでそこはバランスを考えてください。

 

 


当たり前のアドバイスもあったかと思いますが、何か参考になると幸いです。

技術面に関しては、タイムを縮める技術の話なので、具体的に記憶する方法を紹介したわけではなかったですね。どっちの方が需要があるんでしょう。

場所法のやり方に関しては本でかなり詳しく書いたので許してください…よければ買ってくれると嬉しいです…Amazonでレビューしてくれるともっと嬉しいです…!

 

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